20230924 山さんブログ-その57
…なれぬ身が 悪寒のごとく 震えおり…9月24日、午前3時過ぎ、窓全開にて
…肌寒き 朝の冷気の 心地よさ… 9月24日、午前4時
…はや来たり 秋を飛ばして 冬の朝… と言う程ではないが、いや、一気に寒い…犬の散歩は長袖に
…ということで、早朝の三連発を遊び、本日のブログは、早朝の日課(定休日有り)になっている修養書6冊の中から「名言の知恵・人生の知恵」からページを拝借することにしました…
…その昔…加賀藩(金沢)藩校(明倫堂)の初代学頭として教鞭を執った新井白蛾(1715年~1792年)と言う人(新井白石ではありません)の教訓です…
①言葉花咲く者は、心かならず実なし。
②口に蜜を造る者は、心かならず針あり。
③みだりに誇る者は、みだりにそしる。
④みだりに悦(よろこ)ぶ者は、みだりに悲しむ。
⑤利欲に耽る者は、長く人倫の道を失う。
…以下、十訓まで続きますが、私など上記の①~⑤にドキリとさせられる思いで、何度も自らの心に問いかけ、恥ずかしいばかり…①は、解説するまでもなく、言葉を飾ってうまいことばかり言う人の心は真実と誠実さとはかけ離れている…そんな所でしょうか…②は、甘い言葉を使って誘う人の心には針がある…等、思い当たるフシがありますね…<(_ _)>…
…で、これではイカン…と、反省しつつ次のページを開けると、江戸中期の儒学者、伊東東涯(1670年~1736年)、号が「……東涯」…ふむ(-_-;)東の果て、とな…なんて、どのような思いで号したのだろうか、との思いでウィキペディアで調べてみると、有名な伊藤仁斎の長男だとか…当時の有名人、新井白石や荻生徂徠とも親交が深かったとあります…そんな彼が残した「自省のための十条」から…
①朋(とも)を択(えら)ぶこと、必ず精(くわし)うして、少しも悪を習うこと勿(なか)れ。
②学術、必ず実にして、少しも浮靡(ふび)なること勿れ。
③荘敬、必ず粛(つつし)み、愉情なること勿れ。
④言語、必ず慎み、少しも暴慢なること勿れ。
⑤孝慈、必ず勤め、少しも忽略(こつりゃく)すること勿れ。
…以下、十条までありますが、すべて心に刺さる教訓ばかり…と、感じながら思いを馳せてみますと、日本人の感性や果たすべき務めと言いますか…目標とすべき「人の道」は、1600年代、いや、それよりずっとその昔から、現在まで殆ど同じ方向を向いているように思われます…
…で、さらに振り返ってみますと、紀元前後の教導者、キリストにしろ釈迦にしろ孔子・孟子等にしろ、彼らの言わんとしたことの骨格は、後代の教職にある者が連綿と引き継いで居る様子が伺い知れます…
…上記の①など、まことの友を得る場合の心がけを教えていると思いながら、これがまっこと難しい…難しいということはいかに重要であるかといことの裏返しとも言えます…さらに、本当の友人を得るためにはお互いに何キロもの塩を舐める程の努力も必要だと戒めるギリシャの諺(ことわざ)があるぐらいです…
…ようは、いったん、友として選んだ以上、親密に長く、いや死ぬまで付き合っていこうという、”気概と努力と忍耐”が必要だとも説きます…いかに親友とは言え、相手に抱く印象が良いときもあれば悪いときもあります…その良いも悪いも認め合い、許しあい、励まし合い、共に成長していこうとするのが親友というものだ…と言うことですね…そして、とことんまで窮した時に最後まで支えるのはこの親友だとも…
…不遇な人を深く観察してみると親友がいないことが多く、そういった人の多くは、忍耐がなく自分勝手なために魅力が無く、人からも信用されない…親友のいない人生は寂しいものである…と、括られています…ふむ(-_-;)…思い当たる節がある…
…そんな折も折、私の親友と呼べる友(山本司といいます)が他界しました…故郷、兵庫県に住んでいましたから、長く疎遠でしたが、心で繋がっていると感じていた友人でしたので、未だ、沈痛な思いがしております…悪戯(いたづら)事の多くを教えてくれた友人でしたが「篤い心のある奴」でもありました…事(良いこと悪いこと)あるごとに…会いたいな…と、思い出すのが、この山本君でした…脱線しましたね…
…で、この書籍…医師であり、石門(庶民のための生活哲学)心学者でもあった鎌田柳泓(りゅうおう)が唱えた、「石門心学の五則」と「仁を積むための八則」へと続きますが、今日はここまで…はてさて、次回はどの書籍をネタにするか…それは時の流れに任せませう…(^^)/~~~因みに、この石門心学の流れを遡ると、多くの武家の家訓として定着していますね…
…有名どころでは、徳川家康、武田信玄、伊達政宗…等の家訓がそれです…
…で、近代の有名人では夏目漱石からも得るものがありますね…
…「草枕」の冒頭がそれです…智に働けば角が立つ、情に棹させば流される…これは、理性を前面に出して割り切った生き方をしていると他人と衝突するし、他人の感情を気遣ってばかりいると足元を掬(すく)われるし、まっこと、世の中は住みにくいな~(-_-;)、という感慨とでも言いますか…まさしく石門心学の一端と言いますか…違うかな(-.-)…と言うことで、今回はここまで~(*^_^*)